前十字靭帯の損傷のリハビリ
前回は前十字靭帯損傷や断裂についてお話しさせていただきました。
今回は前十字靭帯損傷をした時のリハビリ、トレーニング方法をお話しします。
ちなみに、手術を受けないでリハビリで様子を観ていく人のトレーニング方法です。
手術を受けた方は、時期によってやって良い事、ダメな事があります。さらにトレーニング中の膝の角度も細かく決まっています。
手術をした方は、早く治したい気持ちを抑えて、しっかりとした知識や考えを持った専門家と一緒に、慎重にリハビリやトレーニングを行なって下さい。
焦らずじっくり、リハビリやトレーニングをやることが、再発予防や競技復帰への1番の近道になると思います。
どの筋肉を鍛えれば良いのか?
基本的には、もも裏の筋肉ハムストリングスを鍛える事が大事です。
前十字靭帯が損傷すると、膝下の骨、脛骨の前への不安定性(前方不安定性)とひねる事への不安定性(回旋不安定性)が起こります。
そのため、靭帯での安定性を筋肉を鍛えて獲得しなければいけません。
前十字靭帯の安定性を代わりに行うのが、もも裏の筋肉、ハムストリングスです。
ハムストリングスは、基本的に膝を曲げる筋肉ですが、脛骨の回旋作用もあります。
さらに、脛骨を後ろに引っ張る力を持っているので、まずはハムストリングスを鍛える事が重要になるのがわかると思います。
トレーニング方法は、はじめにバランスボールを使ったレッグカールやヒップリフトなど、体重をあまりかけないでできるトレーニングから開始します。
徐々にスクワットやランジなどの体重をかけた状態のトレーニングを行います。
最後にランニングやジャンプを行い、競技復帰に向けたトレーニングを行います。
ここでお話しした事はあくまでもリハビリの一例です。
1番大事なのは、障害程度やその人に合わせたリハビリが必要になります。
しっかりとした知識や技術を持っている専門家の指導を受けながら、リハビリを行う事が大事です。